保存中にじゃがいもの芽が伸びてしまうと、どのくらい危険なのか心配になることがあります。実際のところ、芽が伸びるだけでは毒性が急激に高くなるわけではないそうです。
しかし、本体が柔らかくなったり、傷んだ匂いがした場合は、食べるのを避けた方がよいでしょう。じゃがいもが新鮮で硬い状態なら、芽をきれいに取り除くだけで安心して食べることができます。
芽を除去する際の目安として、深さ5mm程度削るのが推奨されています。包丁やピーラーを使い、周囲をしっかり削り取れば安全に調理できます。
じゃがいもの芽と毒素に関するポイント早見表
ここでは、じゃがいもの芽と毒素に関するポイントをまとめましたので、まず、参考にしてみてください。
項目 | 安全な処理方法 | 注意点 |
---|---|---|
芽が伸びたじゃがいも | 芽を周囲2mm、深さ5mmえぐる | 本体が柔らかい場合は食べない |
緑色の皮 | 厚くむいて捨てる | グリコアルカロイドの毒素が10倍以上含まれる場合あり |
未熟なじゃがいも | 小さなものは避ける | 家庭菜園の収穫品は特に注意 |
誤食した場合の対処法 | 症状が軽ければ安静 | 症状が重い場合は医療機関を受診 |
毒素を減らす下準備 | 切った後に10分水にさらす | 火を通しても毒素は完全に消えない |
じゃがいもの芽の取り方
じゃがいもの芽を安全に取り除くには、少し丁寧な作業が必要です。芽を放置すると毒素が増える可能性があるため、しっかり取り除きましょう。
手順は次の通りです。
- 芽を取り除く
包丁やピーラーを使い、芽の部分をえぐるように削り取ります。このとき、芽の周りも含めて深さ5mm程度を目安にします。 - 皮をむく
芽を取り終わった後、皮をむいて通常通り調理を進めます。皮むきの際には、専用のピーラーを使うと効率的です。
ちなみに、OXOのタテ型ピーラーは、初心者でも扱いやすく、芽取り用の突起がついているため特におすすめです。
じゃがいもの芽と目の違い
「芽」と「目」を混同している人も少なくありません。じゃがいもの目は、芽が生える前の状態で、表面にある小さなくぼみのことを指します。
目の段階では、特に深く取り除く必要はありません。ただし、目のくぼみが深い品種の場合は、皮をむくときに自然に削れることが多いです。
メークインのようなくぼみが浅い品種では、目を削る手間が省けます。目を芽だと思い込み、必要以上に削るのは時間の無駄になりがちなので注意しましょう。
じゃがいもの芽が赤い場合の注意点
時々、じゃがいもの芽や目が赤くなることがあります。
これを見て「危険なのでは?」と不安に感じる人もいますが、これは品種による特徴で、特にキタアカリに見られる傾向があります。
キタアカリは甘みが強く、食感もネットリとした人気の品種です。
芽や目が赤くても毒素が増えているわけではないです。ただし、芽そのものはしっかり除去しましょう。
中毒を防ぐために注意するべき点
じゃがいもの芽には天然毒素であるグリコアルカロイド(ソラニンやチャコニン)が含まれています。
特に注意すべき点は以下の2つです。
- 緑色の皮
緑化したじゃがいもは、通常よりも毒素が多く含まれています。皮を厚くむいて処理してください。 - 未熟なじゃがいも
小さく未熟なじゃがいもは、毒素が多い場合があります。皮つきの調理は避け、十分注意しましょう。
毒素を減らす下準備
毒素を減らすために、以下の手順を取り入れることをおすすめします。
- 芽や皮を丁寧に取り除きます。
- 切ったじゃがいもを10分間水にさらします。
- 茹でる、蒸すなどの調理を行います。
水にさらすことで毒素が減少します。
じゃがいも料理をもっと美味しく!調理のコツ
毒素への注意を払いつつ、じゃがいもをさらにおいしく仕上げるためにはコツがあります。正しい下準備と調理方法を取り入れてみましょう。
- 児童調理鍋を活用
ホットクックなどの児童調理鍋を使うと、じゃがいもの甘みを引き出す蒸し調理が簡単にできます。ふっくらした仕上がりで、家族みんなが喜ぶ味になります。 - バターにこだわる
発酵グラスフェッドバターを使ったじゃがバターは、贅沢で濃厚な味わいを楽しめます。少し特別な日にもぴったりです。 - 水にさらしてから調理
毒素を減らす効果があります。下準備のひと手間は料理において重要ですね。
じゃがいもの特徴を理解し、適切に調理することで、その魅力を存分に楽しむことができます。
じゃがいもの芽はどれくらい削るの?安全に食べるための基準と注意点のまとめ
最後に今回のポイントをまとめます。参考にしてもらえたらうれしいです。
- じゃがいもの芽
じゃがいもの芽が伸びても、新鮮で硬い場合は芽をきれいに取り除けば安全に食べられます。芽の周囲2mm、深さ5mmを削り取るのが推奨されています。 - 毒素の対応
緑色の皮や未熟なじゃがいもは毒素を多く含む可能性があるため、避けるべきです。誤食した場合、症状に応じて安静にするか医療機関を受診します。 - じゃがいもの芽と目の違い
「目」は芽の前段階で、芽と間違えることなく、必要以上に削る必要はありません。 - 調理のコツ
毒素を減らすために、切った後のじゃがいもを水にさらすことが効果的です。また、発酵バターを使用することで、じゃがいも料理を豊かな味わいにすることができます。自動調理鍋を使うのもおすすめです。