ほうれん草を鍋料理に使う際、「アク抜きをしなければならない」とよく言われますが、実はほうれん草を鍋に入れる場合、必ずしも必要ではありません。
実際、ほうれん草を鍋にそのまま投入しても全く問題ありません。
この記事では、ほうれん草を鍋に入れる際のメリットと、もしアクが気になる場合の簡単な対策をご紹介します。
簡単で美味しい、そして栄養満点のほうれん草の料理方法について、ぜひ参考にしてください。
ほうれん草を鍋へそのまま投入はOK?アクの心配は?
先ほどもいったとおり、ほうれん草をアク抜きせずに鍋に加えても問題ないです。
一般的には「アク抜きが必要」とされますが、それは必ずしも真実ではありません。
ほうれん草に含まれるシュウ酸がアク抜きの主な理由ですが、このシュウ酸は生食時の渋みの原因となるほか、高摂取で腎結石のリスクが指摘されることもあります。そのため、一部の人には気にかかる成分です。
しかし、ほうれん草をそのまま鍋に入れても味への影響はほとんどありません。
さらに、シュウ酸はカルシウムと結びついて体に無害な形へと変わり、自然に排出されます。
アクが気になる場合は軽く茹でることで対応できますが、特に心配なければ直接鍋に入れてもOKです。
しゃぶしゃぶで使う際は、他の具材と一緒に煮込んで、食べる直前に浮き上がったアクを取り除くだけで充分です。
鍋料理にカルシウム豊富な食材を加えると、シュウ酸の影響を抑制できるため、組み合わせることをおすすめします。
ほうれん草をそのまま鍋に入れる手順とポイント
ほうれん草を鍋に直接入れることは手間がかからず便利ですが、美味しくするための小技と注意すべき点がいくつかあります。
ここでは、ほうれん草を鍋に加える際の簡単な手順とポイントを3つ紹介します。
1.丁寧に洗う
ほうれん草は、使用前に丁寧に洗うことが重要です。
一束ずつばらして水をはったボウルでゆっくり洗い、左右に振りながら水をかけると、土や小さな虫もしっかりと落とせます。
2.大きく切る
ほうれん草を調理する前には、葉を大きめに切ることがコツです。これにより栄養を保ちながら、食感も良くなります。
小さく切りすぎると調理中に崩れやすくなるため、大きめにするのが推奨されます。
3.投入のタイミングは最後に
熱に弱いほうれん草は、鍋に他の具材がほぼ煮えた後に加えるのがベストです。
短時間で火を通すことで、ほうれん草の鮮やかな色とシャキシャキとした食感が保たれ、より楽しめます。
ほうれん草のアク抜きを行う理由とは?
一部の生食専用ほうれん草はシュウ酸が少なめでサラダに適しています。
しかし、通常のほうれん草では、多くの方がアク抜きを行います。
このえぐみの主な原因はシュウ酸という成分です。シュウ酸を除去するためには、ほうれん草を茹でてから冷水で締めるという方法が一般的です。
ほうれん草特有のわずかなえぐみを好む人もいますが、おひたしのような料理でこのえぐみが強く感じられることもあります。アク抜きを行うと、食感が向上し、扱いやすくなります。
また、ほうれん草を食べると結石ができるのではないかと懸念する方もいるでしょう。しかし、ちりめんじゃこや牛乳などカルシウムを多く含む食品と共に摂取すれば、結石形成のリスクを低減できます。
シュウ酸が気になる方でも、これらの工夫をすることで安心して食べられます。
ほうれん草の基本下処理法!湯通しと電子レンジ活用法
ほうれん草を下処理する際のお湯を使った方法と、電子レンジを利用した簡易な方法をお教えします。
お湯で茹でる方法
ほうれん草をきれいに水洗いし、土やほこりを完全に除去します。
根元には浅く十字の切り込みを入れてください。 沸かした塩水(1Lの水に対し塩小さじ2)で、先に根元を30秒、次に葉全体を30秒茹でます。
茹で上がったら、すぐに冷水に浸し、軽く絞ってカットします。
これにより、ほうれん草のシャキッとした食感と甘さが増します。茹で時間を変えることで、お好みの食感に調整できます。
電子レンジを使う方法
忙しい時に便利なのが電子レンジです。
ほうれん草を丁寧に水洗いし、土やほこりを取り除きます。
根元に十字の切り込みを入れた後、ラップで包んでそのまま電子レンジへ。
600Wで1〜2分加熱します(半束なら1分、1束だと約1分30秒から2分)。加熱後は冷水にさっと浸して冷まし、しっかりと水気を絞ってから使用します。
これらの方法で、ほうれん草を手軽にかつ美味しく下処理することができます。
アク抜きには特に湯通し方法が有効ですが、時間に迫られている時は電子レンジが最適です。
簡単で栄養豊富なほうれん草鍋「常夜鍋」
おすすめのほうれん草を活用したレシピとして、「常夜鍋」があります。
この鍋は、豚肉とほうれん草をメインに使用し、シンプルでありながら栄養が豊富で、連日でも楽しめる美味しさが特徴です。
その名前は「毎晩食べても飽きない鍋」という意味から名付けられました。
以下の手順が参考になります。
必要なのはほうれん草、豚肉、それに豆腐だけでもあれば誰でも簡単に作れます。この手軽さがお勧めの理由の一つです。
そのままでも充分に美味しいですが、ポン酢やお好みの薬味を加えるとさらに風味が増します。
食事の最後にうどんやお餅を加えると、満足感が増します。
追加で、油揚げやキノコを入れてアレンジしても楽しいですね。手軽で健康的な鍋です。
もし、ほうれん草のアクが気になる場合は、事前に熱湯でさっと洗うと良いでしょう。