家の奇妙な音の家鳴りとラップ音の違いについて、今回ご説明します。先に結論から述べますと、以下の通りです。
家鳴り⇒建物の構造的な理由による音
ラップ音⇒霊的な存在が原因で発生する音
自宅で過ごしていると、急に「カラン」という音という、何でもない音がもしかするとラップ音だと考えて、ぞっとしたことがある方も少なくないでしょう。
しかし、その音は実際には「家鳴り」の可能性が高いです。
これら二つの音の違いは何か?ラップ音は科学的に説明がつかないのでしょうか? これについて、下記でさらに詳しくご紹介します。
ラップ音と家鳴りの定義・意味を理解するには?
それぞれラップ音と家鳴りには、定義や意味が違っています。ここではそれぞれをなるべく簡単にご紹介します。
ラップ音の定義・意味
ラップ音は通常、「霊的存在が引き起こす音」とされています。
霊界からのエネルギーが霊感を持つ人々のエネルギーと結合することで、物理的な現象として現れることがあると言われています。
この種の音は自然界のものとは異なり、意図的に停止させることは不可能です。
ラップ音の言葉や意味は知っていても、実際に家でなる奇妙な音をラップ音と断定することはできませんね。
家鳴りの定義・意味
家鳴りは、家の中で発生する音の現象を指します。ラップ音とは異なり、その原因は明確です。
例を挙げると、以下のような要因が考えられます。
- 気温の変動による建材の伸縮
- 建物の重心のズレ(設計時の問題)
- 地盤の問題
- 建物の老朽化
通常、建材は乾燥状態で使用されますが、不十分な場合や急速な乾燥の影響で、温度や湿度の変化によって伸縮しやすくなります。
特に新築住宅では、建材がまだ馴染んでいないため、伸縮による家鳴りが多く発生する傾向にあります。
建材の伸縮は自然な現象であり通常は問題ありませんが、築20年を超える住宅では家鳴りが頻繁に発生する場合、耐久性や耐震性に問題がある可能性があるそうです。
このような場合は専門家の意見を求めることが推奨されます。
ラップ音と家鳴りの違い!どこがどう違うのか?
続いて、ラップ音と家鳴りがどう違うのかを紹介します。もしかして、ラップ音だった?ってときなどの参考にしてもらえたらと思いますが、少し怖いです。
音の特徴
ラップ音の典型的な音は、「バンッ」という爆発音や、「ドカッ」という重い打撃音です。
一方で、家鳴りの音は「カチッ」「クリッ」や「キーキー」といった音。物が擦れるような音が特徴です。
発生場所
ラップ音は特定の場所に限らず発生します。
一方、家鳴りは天井や壁内など、建材がある場所での発生が多いです。
また、ラップ音は、人通りの多いマンションや事故物件などでは特に発生しやすいとされています。
発生状況
ラップ音は特定の状況で発生する傾向があります。
例えば、ベッドに入るとき、つまり就寝前や、一人のとき、外出直前などです。
これは、霊がその人に何かを伝えようとするためといわれています。
睡眠中に憑依しようとしたり(就寝時)、何かの警告をするため(外出時)など、目的はさまざまなようです。
対照的に、家鳴りは主に建材の収縮が原因であり、ラップ音のような特定のシチュエーションで発生するわけではありません。
科学的にラップ音を説明できるのか?
実際には、科学的な説明が存在しています。
通常超自然的な現象とされるラップ音も、実は建材の収縮による音や、冷えて劣化した金属の音である可能性が指摘されています。これは家鳴りの音と同じ性質かもしれません。
ここで疑問が浮かびます。 通常の収縮音は「ピキッ」というものですが、鈍器で叩いたような大きな音がすることはありません。
しかしながら、家の中で他にも発生する音の事象があります。それが「熱膨張」と「ウォーターハンマー現象」です。
熱膨張
配管は温水の影響で膨張します。
通常、この膨張を考慮して建材周辺には隙間が設けられますが、稀にその隙間を設けずに建築されることもあり、結果として膨張した配管が建材を叩いて音がすることがあります。
ラップ音が示す「鈍器」のような音は、実は水に関連した現象によるものかもしれません。
ウォーターハンマー現象
配管内の水が突然停止することにより、水の運動エネルギーが急停止し、配管内に強い圧力が発生して衝撃音が生じる現象です。
水の使用を急に止めた時、この現象が起こりやすくなります。
家の奇妙な音の家鳴りとラップ音の違いのまとめ
ラップ音と家鳴りはどちらも住宅内で発生する音の現象です。
ラップ音は霊的存在が引き起こす音、家鳴りは家の中で発生する音の現象とそれぞれ意味しています。
しかし科学的見地からは、通常これらは家鳴りと認識されていますが、時として特別な意味を持つこともあるかもしれません。
焦らずに、まずは音の原因を冷静に探ってみることをおすすめします。