「新人は休みの日にも勉強したほうがいいよ」とか、「資格試験の勉強は必須」と上司や先輩からアドバイスをもらうことって多いかと思います。
人生の先輩でもある職場の上司ですので、あやふやにはしにくいなという感想もあるのでないでしょうか?
職場の仕事が終わった後に家で勉強する習慣を身につけることにはさまざまな利点がありますが、給料が大きく増えるわけではないのに自由時間を勉強に費やすのは無駄に感じることもあるでしょう。
しかしながら、仕事に関連する資格を取得しておくと、今の職場が合わなくなった際に転職の際の自己アピールに役立つのです。
自宅での学習に励み資格を取得する経験は、個人の自信にもつながります。
つまり、仕事のためだけではなく、自分自身のために勉強をすることには大きなメリットがあります。
今回は、自宅での学習の利点と、何を学ぶべきかについてのアドバイスを提供します。
なぜ仕事後に自宅での勉強が必要とされるのか?
1日中の労働で疲労が蓄積している中、夜になっても自己啓発のために勉強をするのが一般的とされる現状に疑問を持ったことはありませんか?
なぜそんなにも私たちは追い込まれなくてはいけないのか、そんな疑問を持つことでしょう。
実は、これには日本特有の教育観が深く関与しているようなのです。
上司がなぜ勉強を強く推奨するのか?
若い時に苦労はしたほうがよいと上司や先輩に嫌というほど言われてきたことでしょう。
特に「「若いときの苦労は買ってでもせよ」ということわざは、若い時に楽な道を選ばず、敢えて難しい道を選んで苦労することが将来の自分にとってプラスになるという考えを示しています。
つまり、将来の目標や夢を実現するためには、苦労が不可欠だとされているのです。
「本当にそうなの?」と驚かれる方も多いかもしれません。
具体的には、日本の教育体系は苦労を美徳とし、現状の環境で努力や苦難を乗り越えることが善とされていました。そのため、その価値観を内面化した多くの人々がいます。
新人時代にそういった価値観で育てられた上司たちは、自身の経験を基に若い世代にも同じ経験をさせようとするのです。
おそらく、若い頃に勉強に励んだ結果、現在の成功を手に入れたと自負している上司も少なくないでしょう。
海外でも会社員はどうなの?仕事後に家で勉強するの?
日本では労働時間が長いとよく言われます。私の周りの友人たちも例外ではなく、ほとんどが残業を日常的に行っており、定時退社ができる人は稀です。
一方、海外の多くの企業では「成果主義」と「効率性」を重視し、残業は非効率と見なされることが多いです。
実際に海外で働く人々は、多くが定時で退社しプライベートな時間を保持していますが、それは単に遊んでいるわけではなく、仕事のできる能力を保つためとのことです。
海外では、仕事のパフォーマンスが低いと解雇される可能性があるため、社内での競争に勝つことが求められます。
このため、多くの人が自宅に帰ってからも必要に応じて勉強を続けています。
会社はその学びを直接評価するのではなく、どれだけ仕事で結果を出せているかで評価します。
自宅で学ぶことが彼らにとって自然な行動である理由は、いつでも失業のリスクがあるからです。
このため、仕事後に自宅で学ぶことは彼らにとって必要不可欠であり、当然のことなのです。
仕事の後に家での勉強をしない人はどうなるか?
ここでは、仕事の後に家で勉強をしない人がどのようなメリットがあるのか、その反面デメリットもあるので、解説します。
やはり、仕事後たいへんでも勉強するほうがメリットは大きいです。
なぜ仕事後の家で勉強をしないか?メリットが感じられない?
日本と他国との間で、勉強に対する姿勢を比較すると、日本人は「強制されている」と感じがちですが、海外では「自発的に学ぶ」文化が根付いています。
日本では終身雇用がまだ一般的で、仕事の能力が低くても給料が下がることは少なく、定年までの雇用が保証されることが多いです。
上司から「家での学習は必須」と言われても、学習をしないとしても失業するわけではありません。
また、上司に勧められる資格を取得しても給与に反映されず、むしろ資格取得により負担が増え、残業が増えることもあります。
勉強しても給与が増えずに忙しさだけが増すなら、そのデメリットが目立ちますね。
このような状況のため、多くの日本のサラリーマンが勉強を避けたいと感じるのは理解できます。
では、どうすれば勉強する気になれるでしょうか?
解決策はシンプルです。勉強の成果が直接給与に反映されることが鍵です。
もし勉強が昇給や昇進につながり、それによって定時退社が可能になる未来が描けるなら、自発的に学びたくなるはずです。
重要なのは、将来の見通しを踏まえて学ぶ内容を選ぶことです。
「この学びを深めれば資格が取れ、良い環境で働けるようになり、給与も上がって定時退社も可能になる。」
このような将来像を描くことができれば、仕事後でも自然と家で学ぶモチベーションが湧くはずです。
仕事後に家で勉強することで得られるメリットとは?
仕事の後に自宅で学ぶことのメリットを次の3つに分けて考えてみましょう。
- キャリアアップと収入増加
- 競争社会での生存競争に勝つ
- 個人的な充実感が得られる
それぞれの点を具体的に説明します。
キャリアアップと収入増加
専門性を高めるために自分の職業に関連する学習をすると、顧客の要求に応える能力が向上し、結果的に業績がアップします。
資格が業績向上に直結すると、昇給の可能性も出てきます。さらに全く異なる分野のスキルを学ぶことで、転職市場での選択肢が広がります。
競争社会での生存競争に勝つ
副業や兼業が認められる企業が増える中で、個々のスキルがより問われるようになっています。
長いキャリアを通じて、変わりゆく社会に対応するためには、自分の能力や市場価値を常にアップデートする必要があります。
このような勉強は、どんな状況においても必要とされる人材として生き残る助けになります。
個人的な充実感が得られる
社会人になると新しい人との出会いが減るかもしれません。大抵の交流は職場の人たちや昔の友人に限られがちです。
しかし学びを深めることで、新しい知識や異なる価値観に触れ、それが新たな人間関係を築くきっかけになります。
さらに、新しい一歩を踏み出す動機にもなり、人生がより豊かになります。
仕事後に家で勉強することで得られるデメリットとは?
続いては、仕事の後に自宅で学ぶことのデメリットを次の2つに分けて考えてみましょう。
- プライベートタイムの犠牲
- 学習コストの増加
それぞれの点を具体的に説明します。
プライベートタイムの犠牲
勉強をする最大のデメリットは、家族や友人との貴重な時間や自分の趣味の時間が減ることです。
特に家族を大切にしたい、趣味の時間を確保したいと考えている人には、勉強時間が惜しまれることがあります。
学習コストの増加
教材の購入や資格試験の受験料は思いのほか費用がかさむことがあります。
もし他の用途でお金を使いたい、貯蓄を減らしたくないと思う場合、この出費は負担と感じられるかもしれません。
ただ、考え方としては、先行投資と考えるほうが良いと個人的には思っています、。
仕事後の自宅学習で人生をどう豊かにするか?
仕事後の疲れた体に鞭を売って勉強することは、その後の人生に役立ちます。
ただ、やみくもに勉強するのではなく、目的にあった勉強が推奨されますので、少しでも参考に勉強につなげてほしいです。
給与アップを目指すために家でどのような勉強をすべきか?
人生をより豊かにするためにはどのような学習が有効か、その選択は困難かもしれません。簡単には見つからないでしょう。
ここでは給与アップを目標とする場合に特に有効な勉強分野をご紹介します。
収入増加を目指している方に、転職も視野に入れながら学ぶべき主な3つの分野をおすすめします。
- 心理学
- マーケティング
- ITスキル
心理学
特に営業職の方にとって、心理学は顧客との信頼関係構築に役立ちます。
相手のニーズを察知し、互いに利益を生む関係を築くのは難しいですが、心理学の知識があれば直感的な対応が可能になります。
また、コミュニケーション能力を向上させるための心理学の原理を説明した本は、営業戦略に役立つだけでなく、個人のメンタルヘルス管理にも有効です。
マーケティング
マーケティングは、市場のニーズを理解し、製品やサービスを企画・販売する一連のプロセスです。
企業はマーケティング活動を通じて、市場の要求を探ります。
マーケティング能力を身に付けることは、市場価値を高める確実な方法です。
現在、インターネットを活用したマーケティング、特にウェブマーケティングの需要は増加しており、これらのスキルを早期から学ぶことで他者との差をつけることが可能です。
さまざまな本が出版されていますので、まずは簡単でページ数が少ないものからはじめるとよいでしょう。スモールステップが続けるための秘訣です。
ITスキル(特にプログラミング能力)
必要なITスキルの中で最も重要なのはプログラミング能力です。
2030年までにIT分野で約79万人の人材不足が予想されており、プログラミング能力を持つことで高い市場価値を維持することができます。
様々なプログラミング言語を学ぶことで、開発分野でも多岐にわたる役割を果たし、それに伴い収入の向上が期待できます。
初心者でも理解しやすいプログラミングの基本を解説した書籍がおすすめです。
自分の目的に合わせて選ぶ学び方
勉強する際の最も重要なことは、「なぜその学びが必要なのか」という目的の明確化です。
単に何を学ぶかではなく、その学びを通じて何を成し遂げたいのかが重要です。
給与の向上だけでなく、「海外でキャリアを築きたい」「自分のビジネスを始めたい」といった多様な目標が考えられます。
勉強内容を選ぶ際は、これら自身の具体的な目標に基づいて決定することが大切です。
多くの場合、家庭のためにという目的で勉強を始める方が多いです。
子どもの寝ている間や夜の時間を利用して、自宅で勉強されています。
そのため、リラックスする時間は減りますが、自分の時間を有意義に使っていると感じることで、生活に充実感を感じやすいでしょう。
ただ何を勉強するかを決めるのではなく、どうすれば理想の生活に近づけるかを考えることで、最適な学びの道が見えてくるはずです。
仕事の後に家で勉強するのは当たり前?勉強は成長と人生の充実に繋がるのまとめ
今回、仕事後に家で勉強することについて、ご紹介させていただきました。今回をまとめると以下のとおりとなりますので、参考にしてください。
- 自宅での勉強は義務ではないが、その利点は数多く存在する
- 待遇改善が見込めないために、自宅学習をしない
- 収入向上を望むなら、転職も考慮に入れつつ、心理学、マーケティング、ITスキルの学習がおすすめ
- 受け身ではなく、明確な目的を持って積極的に学ぶことが重要である
学びを日常に取り入れるためには、自らの目標に沿った堅実な軸を持つことが肝心です。
この記事がキャリアや人生の見直しの一助となれば幸いです。