きゅうりを使った料理では、レシピに塩もみが推奨されることが多いですが、なぜ塩もみが必要なのでしょうか?当たり前すぎて考えることもないかもしれません。
塩もみには、料理の味を向上させるための4つの主要な理由があります。
さらに、塩もみしたきゅうりを水で洗うべきかどうかは、よく悩む点の一つです。
基本的には、塩もみ後に水洗いする必要はありませんが、場合によっては洗うこともあります。
この記事では、きゅうりの塩もみの理由とその手順について詳しく説明します。
きゅうりの塩もみをする理由と塩もみしない場合はどうなるのか?
きゅうりに塩もみを施すのには明確な理由が4つ存在します。それぞれの理由を詳しく掘り下げていきたいと思います。
水っぽさを防ぐため
きゅうりを塩もみする最大の理由は、料理の水っぽさを防ぐことです。きゅうりの水分量は約95%にも及び、ほぼ水分で構成されています。
塩もみをせずにそのまま料理に使用すると、時間が経つにつれてきゅうりから水分が出てきてしまいます。
これは、ほとんどのきゅうり料理に塩分を含む調味料(塩、醤油、味噌、マヨネーズ等)が使用されているため、きゅうりの内外で塩分濃度を均一にしようとする作用が働くからです。
塩もみをすることで、きゅうりの表面に塩分が付着し、その塩分が内部の水分を引き出し、塩を取り込む際に水分が外に出ます。
結果として、料理が出来上がったときの味が薄まるのを防ぎます。
例えば、味付けがちょうどよいと感じた料理も、次の日に食べると味が薄く感じられることがあります。
これを避けるためにも、料理前にきゅうりの塩もみでしっかりと水分を抜いておくことが重要です。
味をきゅうりに染み込ませやすくするため
きゅうりの酢の物やピクルス作りに適しています。
初めに塩もみを施すことで、きゅうりから余計な水分を引き出し、その結果、空いた部分に味が染み込みやすくなります。
水が吸い込まれたスポンジを絞るときのようなイメージです。水分が抜けたきゅうりは、調味液を効率よく吸収し、一層味が染み込みます。
もし塩もみせずに直接味付けを行うと、表面だけではなく内部にも調味料を浸透させようとするため、味は染みるものの、結果として水分で薄まりがちになります。
レシピで指定されている量の調味料では、十分な味付けが難しくなります。ですから、レシピに塩もみが推奨されている場合は、その指示に従うことが大切です。
きゅうりの青臭さを軽減するため
市販のきゅうりを食べたとき、青臭さを感じたことはありますか?
個人的には感じることが少ないですが、多くの人が青臭さを指摘します。
最近のきゅうりは品種改良が進み、食べやすくなってはいますが、青臭さを苦手とする人はまだ多いです。
この青臭さを減らすのに塩もみは非常に効果的です。塩もみによって、緑の液体が出てきます。この緑の液体が抜けるとともに青臭さも軽減しますので、苦手な人でも食べやすくなります。
きゅうりの食感調整
塩もみの最後の利点は、きゅうりの食感を整えることにあります。
例えば、ポテトサラダにきゅうりを加える場合を考えてみましょう。
塩もみせずに、直前にきゅうりを加える方法もありますが、これだとサラダが水っぽくなる心配は少ないです。
しかし、この方法ではきゅうりが強く主張しすぎてしまい、ポテトサラダ全体のバランスを崩してしまいかねません。
それに、きゅうりが邪魔に感じられると考えられます。せっかくのポテトサラダが台無しになってしまうことも。
このような事態を避けるためには、事前にきゅうりを塩もみしておくことが望ましいです。これによって、きゅうりが他の材料と調和し、全体として美味しくなります。
きゅうりの塩もみは、確かに面倒かもしれませんが、食感と味のバランスを良くするためには重要なステップです。ただし、きゅうりのシャキシャキ感を楽しみたい料理では、塩もみは避けましょう。
きゅうりを塩もみした後に水洗いは必要か?塩味はどうか?
まず結論からですが、きゅうりを塩もみした後に水で洗う必要は基本的にはありません。
「塩もみ後に洗わずに使うと塩辛くならないの?」と疑問に思うかもしれませんね。実際、きゅうりに塩をして短時間であれば、よく絞るだけで過剰な塩味は防げます。
例えば、ポテトサラダを作る際には、15分ほど置いて塩味を残すことで、他の素材とのバランスが取れ、マヨネーズを控えめにしても十分美味しく仕上がります。
ただし、家庭に塩分摂取を控えるべき人がいる場合や、きゅうりの青臭さが気になる場合は、塩もみ後に水洗いをすると良いでしょう。
もちろん、水洗いした後は水分をしっかりと切ることが重要です。
きゅうりの塩もみの基本手順
レシピによくあるきゅうりの塩もみですが、具体的な手順が書かれていないことが多いですよね。多くの人が感覚で行っているかと思います。
ここでは、簡単なきゅうりの塩もみの方法をご紹介します。特に、朝の忙しい時間にもピッタリの手軽な方法です。
- きゅうり:1本
- 塩:小さじ1/4
- きゅうりを板ずりする
- きゅうりを薄切りにする(半月切りでもOK)
- 塩をふる
- そのまま約5分間放置
- 水分を絞る
板ずりをすると、表面のいぼがとれて塩分がしみ込みやすくなるので、口あたりもよくなり、色が鮮やかに仕上がります。
塩もみの作り方は、いろいろです。一度ネットでも塩もみの作り方を調べるといろいろでてきます。その中から作りやすいものをピックアップするのもよいかと思います。
きゅうりの塩もみをする理由のまとめ
今回は、きゅうりの塩もみをする理由を中心にまとめました。まず、塩もみの主な理由は、以下のとおりです。
- 料理の水分を適切にコントロールするため
- 調味液がきゅうりに浸透しやすくするため
- きゅうり特有の青臭さを軽減するため
- きゅうりの食感を柔らかくするため
きゅうりの塩もみには、これらの効果的な理由が存在します。
手間はかかりますが、思ったより簡単に処理できるため、試してみてほしいと思います。そのまま食べるだけでなく、ポテトサラダにまぜることでもおいしくいただけます。
参考にしてもらえたらうれしいです。